東京に生まれ、ものごころつくまで、空は四角いと思っていた。
考えたことがあっただろうか。
顔ほども大きいシソがあることや、マコモダケやポポーなんて名前の野菜や果物があること。
まして、大豆がどのようにしてできるかなんて。
ここは、大豆の産地。夏の終わりに枝豆を楽しんだ後、収獲せずに枯れていく畑がたくさんあることを知った。
どうしたんだろう。農家の人になにかあったんだろうか。心配だった。
しばらくして、それが大豆になることを知った。
新鮮な驚きだった。
知らないことがたくさんある。
世の中が、こんなに刺激に満ちているなんて。