マーベリックに、バギーを用意しました
帰り道がきらいすぎて…
私は、小さいころ、実家で柴犬を飼っていました
彼はよく歩いたし、こっちよ、といえばついてきた
それが数年前までの私の”わんこ観”のすべてでした
そして紆余曲折、実家東京から九州に来て、美しい麦や大豆の特産の地で生まれたマーベリックと出会って、私のこれまでの”わんこ観”は、180度変形しました
マーベリックは、自分の行きたい方にしか、歩きません
マーベリックが1歳を過ぎて、体重は10Kg、体力も気力もノリノリだったころ、私とマーベリックのお散歩は,いったん出たら1,2時間、帰り道でもちゃもちゃする、消耗戦でした
自分で育てるわんこは初めてだったのですが、どうしたらいいのかなやんでいました
お散歩中、マーベリックは「そっちは帰り道ですね」と気付くと、なにがなんでも別の道に行こうとして
路上でごねているところを、シェットランドシープドックさんとか、ボーダーコリーさんとかが、すすっと横目で見て華麗に通り過ぎていきました。時には、通りすがり、ほほえましいまなざしで、「引っ張れば動くでしょ」とアドバイスをいただいたりして、それでぐいっと引っ張ったら、抵抗するマーベリックの力が強くて、その勢いで、すぽんとハーネスが抜けちゃって、マーベリックはダッシュで逃げて、私がスライディングでキャッチ…、今となっては喜劇でありますが、当時は悲劇そのもので…
ことの挙句には、シーザー・ミランさんの動画とか、見なければいいのに、見てしまって、見ても案の定、マーベリックが私の「言うことを聞かない」のは、シュジュウカンケイができてない、私がよくない飼い主だからだと落ち込むだけでした
どうにか帰り道を歩かせようと、あの手この手で気を引いても無駄で、大人が路上で泣き出したくなるくらいふりまわされていたあの日々…
ある日、やっと腑に落ちました
これがマーベリックのスタイルなんだと。
彼には彼の意思があって、それを私に素直に伝えてくれているんだ、それって素晴らしいことなんだって
そう思ったら、私の言うことを聞かせようとするのでなくて、マーベリックの言っていることを聞いてみようって気持ちに変わって。。。
それからの私とマーベリックの物語は、温かい心と心の通い合ったものになりました
それは、勝ち負けでも、上下関係でもない、一般論だけがすべてじゃない、お互いひとつとして同じじゃない生き物と生き物の温かい交流なんだって、マーベリックと過ごす一刻一刻がこれまで以上に大切なものになりました
そうだ、バギーを買おう
迷いは断ち切れ、私はその日から、帰路になると、ごねる10Kgのマーベリック氏を、さっと抱っこして帰りました、それは美しい転換になるはずだったのですが、
ところが、それは抱っこの距離が伸びるということでもあり、すぐに買ったドッグスリングにもうまく入れられず、お散歩の帰りは私の腕一本勝負、すぐに気付きました、あかん、手が、手が….結局路上で泣くことには変わりなかったのでした
その時から、バギーが欲しいとは思っていたのですが、都心でお店に行ったり、カフェに入ったり、人の多い整備された公園に行ったり(どれもしたいけど)する生活ではなかったので、マーベリックがシニアになってからでもいいかなと、考えていました
それまでは私の腕でがんばるぞと
しかし、マーベリックも6歳になり、なってすぐ、マーベリックは頚椎を傷めてしまった
10Kgのマーベリックを帰路は抱えてのお散歩で、マーベリックにも体に負担をかけていた面があったのかもしれない
それに、今年は猛烈に暑い、なんだか毎年暑さが増している、こんな折に熱中症も怖いし、
車の運転はしない私が、いざって時に歩いて病院までいくのはどうしたらいいのか
果実が落ちるように、このタイミングで、マーベリックにバギーを用意することを決断しました
そしてやってきた、人の多い整備された公園
バギー購入のその足で、街の公園に来てみました
マーベリック初の、都会の公園デビューです
マーベリック、バギーから、シティーカモさんに挨拶
バギーは小回りが利いて運転が抜群にしやすいです
バギー自体は重いけれど、すいすい進みます(私の腕が喜びに泣いています)
ぱしゃり
写真を撮りまくる、完全におのぼりさんな私
マーベリックもいちいちキメ顔で応えてくれます
この日は曇りでしたが蒸し暑かったので、いつもならガハガハ言い出す頃
それがこの、クールな姿・・・
地面から離れているというだけで温度が違います
さらに、コットの中には、保冷材も入れられるので、日差しのある日には、中を冷え冷えにして移動できそうです
いろいろなバギーがある中で、今回、頚椎ヘルニアを患ったことで、コットへの振動の少なさを重視し、加えて運転のしやすさと安定性を優先してこのバギーにしましたが、3点とも予想以上でした。さらには熱中症対策にもなって…
節約生活でコツコツ貯めてきたマーベリック貯金、懐をはたいた思いが報われました
この日は頚椎をいたわり、ほとんど歩かせずに帰宅しました
帰宅後、久しぶりに刺激を受けたマーベリックはぐっすりと就寝
これから、野山や田んぼのあぜ道を歩くいつものコースにも、少しずつ復帰していきたいと思います
そしてたまには街の風も浴びに出てきたいと思いました
白鳥ボートの頭の上にシラサギさんがいます