今年もこの季節がきました
「うい~」
ススキのシャワーに入れる季節です
そういえば、9月の終わりのことでした
マーベリックのお散歩コースの一つ、市営の運動公園を散歩させて帰ってきたとき、
マーベリックの足が、真っ青に染まっている事件がありました
洗っても、落ちません
お散歩道では青いところがあった記憶はなかったのですが
これは、時期的に、除草剤かもしれない・・・そう思って問い合わせると、「昨日撒きました~」、市の職員さんたちが除草剤を
作業する上でどこまで撒いたかがわかるように、薬剤にブリリアントブルーという青い色素に混ぜて撒いたということがわかりました
その青が、肉球と爪を染めて一向に落ちません
除草剤の名前を聞いてメーカーに問い合わせ聞いてみると、ペットにもやさしいとかそういうたぐいのものではなく、分類上は農薬で、成分は皮膚からも吸収されるということでした
その公園には保育園の子供たちもたくさん来ていて、シートを引いてお弁当を食べています
犬もたくさん散歩に来ます
まだ除草剤が乾いてもいない状態なのに、なぜ、立ち入りを禁止する囲いもしていなかったのでしょうか
昨年から、わが町では、「市が除草剤を購入したので、町の公園、植え込みに使います」ということが始まりました。その公園は池の周りにあったりもします。水生生物への影響は考えないのでしょうか
農薬や除草剤は体にも悪いし、生態系を崩す原因になります
私が小さい頃、レーチェルカーソンの「沈黙の春」という本が話題でした
私も父や学校の先生に勧められて手にし、人間の発展の裏でこのような悲しいことが行われているということに衝撃を受け、
当時は他にも自然破壊を訴える本がいくつも出ていたのですが、夢中でそれらの本を読みあさりました
アニメなどでもそれらを訴えるものが多くあり、自然が破壊された先の未来がいかに悲惨なものであるかを日常的に目にしてきたと思います
その時、私は、これだけ衝撃的な内容なのだから、きっとこれから世界は良い方向に向かっていくと信じていました
それから40年近くが過ぎ、
「沈黙の春」という書物の名前を聞くことは、日常生活では、もうありません
自分は何をしてきたのだろうかと、最近よく思います
夢中で社会で働いてきて、順応することに精いっぱいでした
もう競争や効率が行き過ぎた社会は終わると思われていながら、それがさらにさらに加速し、眼前には、荒野がひろがりつつあります
人間がむさぼってきた実りは、自然に負荷をかけ、はかない豊かさが今また、貧しくなりつつあります
スピードと効率、そこから脱却しようという動きは、世の主流になることはありませんでした
豊かな実りが
生き物すべてが傷つかない方向で実現されていくように
今まで、たしかに、祈ってきたけれど
祈りのその先の今
沈黙していても事態は何も変わらず、変わらないどころか加速している事実を、今、突きつけられています
小さな単位はいつも大きな世界に入れ子のようにつながっていて
マーベリックの住むこの町ひとつとっても、世界の一端が見えてきます
沈黙していてはいけない
目覚めていないといけない
くやしさは背中を押します
足の色は、その後、落ちるのに2週間かかりましたが
とりあえず(ただちに)影響はありませんでした
今まで以上に、ものいえぬ小さな命を大切にしていきたいと思います