まべ地方も梅雨になり、おとといからずっと雨が降り続いている。
外にかかるクモの巣にも、雨のしずくがかかり、きらきら光って揺れている。
まべは雨が嫌い。
でも、お散歩は好き。
この時期になると、まべの葛藤は高まる。
今朝、雨は上がっていた。
山の向こうには、重たい霧のような雲が立ち込めているのに気が付いたけれど、
それでも、このチャンスを逃すまいと、ふたりで飛び出した。
つかの間、太陽も出て、蒸し暑くなった。
そして、ふたりして、紫陽花に見とれる。
だけど、花に見とれている時間は、私たちにはなかったのだ。
この後、スコールのように雨が降ってきて、私たちは、大きな木の下に逃げ込んだ。
私は、木にしばしの避難所になってくれるように依頼するんだけど、葉っぱの合間から、大きな雨粒が、リズムよく、背中に落ちてくる。
マーベリックはぬれるのが嫌で、私の下に潜り込んでこようとする。
まべがぬれないように、しゃがんで、小やみになるのを待つことにした。
傘もレインコートもなく、麦藁帽がどんどん重たくなってきた。
足元ではせわしなく、ちいさな生き物たちが、緑の苔の中を出たり入ったりしていた。
視界が雨で白くぼやけ、周りの木々の緑と、足元の土と苔の色が、しっとりと湿って、私たちを取り囲む。
マーベリックと自分だけの、雨宿り。
贅沢で、楽しい梅雨の始まりだ。
⛆☂⛆
今日は、東京の母からの写真も・・・
東京の土と空気に育つ紫陽花は、静かに雨を受けている。
この日の前の空には、波状雲。
この雲の後には雨になるんだって、母が教えてくれた。